SUNNYDAYのつくり手たちvol.5 ありパン 有光智宏「よりおいしく、よりおいしく」
SUNNYDAYはだれがつくっているのか。
作り手が分かると、不思議と安心したり愛着が湧く作品のように、
SUNNYDAYの作り手について知っていただくことで、安心や親しみを感じていただきたい。 そんな想いからSUNNYDAYをカタチづくっている仲間を紹介させていただきます。
どんな人がどんな想いで関わっている場所なのか、それぞれのストーリーを知ってみるとまた違ったSUNNYDAYが見えてくるかもしれません。
有光智宏さん
高松市屋島にあるパン屋さん「aripan」の店長。
大阪でパン作りの修行を経て、2016年に出身地である香川で開業。
SUNNYDAYでは月に1回、「aripan」からSUNNYDAYオリジナルパンを入荷し販売しています。
すべての工夫の行き着く先は、「おいしい」ということ
「自分がおいしいと思うものを、自分の手でつくって、自分で提供したい」。その想いが根本にあります。
「おいしい」パンを作るために様々な工夫をしていますが、まず大事だと考えているのは、無駄のない動きです。
パン屋は、様々な作業を同時進行しています。もし、ある作業を10秒早くできたら、その10秒で釜に入っているパンの焼き具合を見られる。そうすれば、よりきれいな焼き色が出せる。効率的に作業することで、多くの時間をパンにかけられるようになりますよね。
原材料についても、産地関係なく、自分が「おいしい」と思ったものしか使いません。そしてできる限り、自分の手がかかっているものだけを売りたいと思っています。
「よりおいしく、よりおいしく」。常にそこを考えて仕事しています。
環境を変え、よみがえったパン作りへの思い
中学生のときに魔女の宅急便を見て「パンを作ってみたい」と思ったのが、始まりでした。
ものづくり自体が好きだったこともあり、進学先は製菓の専門学校を選びました。ですが、ケーキ作りにおいてはどこか、見た目重視な部分があって。それよりも、おいしさが重視される「パン」を作りたいと思ったんです。
卒業後、最初に働いたパン屋は、夜中の3時に出勤して、終わるのは20時。肉体的なしんどさに加えて、上司とも折り合いが悪く精神的にもきつくなり、一旦は挫折しました。
ですがその後、滋賀のパン屋で店長をしていた姉の手伝いに行くと、その環境は全く違いました。「ゆったりした時間の中でパンを作るのは、やっぱり良いな」と感じたんです。
再び大阪に戻り修行しようと思ったときに、あるパン屋に出会いました。そこのオーナーの考え方や働き方にとても共感し、8年近く修行させてもらいました。
そのオーナーに「パン屋は独立しない限り、一人前にはなれない」と言われていたこと、もともと30歳くらいで独立したいと思っていたこともあり、私も独立の場所を探すことに。たまたま実家の香川に戻ってきた際、今の物件に出会い、ここに自分の店を開くことになりました。
パンで街を明るくしたい
SUNNYDAY用にオリジナルのパンを作っていますが、背景には「香川を発展させたい、活気づかせたい」という想いがあります。作ったパンが、自店舗だけでなく、香川県内を移動してより多くの人に届くのは嬉しいですよね。
個人的なイメージですが、フランスのバケットやドイツのライ麦パンは、どこか重たくて暗い印象があって。なので、SUNNYDAYオリジナルパンは、「SUNNYDAY」という名前にふさわしい明るいイメージで、フォカッチャ生地をベースとした、軽くてさくっと食べやすいパンにしています。
この仕事を通して、もっと活気のある、明るい地域づくりに貢献できたら嬉しいですね。
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